初出社
実に清々しい。
今日からプログラマーとしての人生が始まる。
不安はある。
果たしてついていけるのか?
同僚と仲良くやっていけるのか?
この仕事で家族を養えるのか?
しかし考えても始まらない。
もう後戻りはできないのだ!(する気もないが)
初出社。面接で何度か来たオフィス。今日からここが俺の職場だ。
会社に着くと面接をしてくれた美しい女性が対応してくれた。
ありがとう。あなたのおかげで俺は今ここにいます。本当にありがとう。
面接をした部屋に通され待つように言われる。
同期入社の人が自分を含めて4人いるようだ。
そうか同期か。この先切磋琢磨していく友人でもありライバルだ。
しっかり挨拶して好印象を持ってもらわねば。
自分が1番早く着いたので他の3人を待つ形になった。
しばらくすると1人、2人、3人と同じようなタイミングで現れ挨拶。
むむ、外見ではみんな年齢がわからない。
自分より若く見えるといえば若いし、年上といえば年上か。
4人揃ってもまだオリエンテーションが始まらないのでしばしの談笑。
それぞれ名前や前職のことを簡単に話して自己紹介。
そこでわかったことは4人のうち2人は即戦力として入社していることだ。
もうバリバリプログラマーとして働いていた転職組だ。
そしてもう1人は未経験で入社した、言わば俺と同じ状況の人だ。
どうやら俺はこの人(仮にAさん)と一緒に研修を受けるらしい。
時間がきて案の定2−2で分かれてそれぞれの組で説明を受ける事になった。
早いが2人とはここでしばらくお別れだ。
Aさんと俺で違う部屋へ行く。待っていたのは研修課の課長だった。この人が俺達を指導してくれるらしい。
簡単に会社のルール、組織図、どんな仕事をしているかなど説明を受けいよいよ自分のデスクへ。
この会社は大きなフロアにテーブルと1人に1台PCがあたりそのテーブルごとに課がまとまっていて仕事をしているらしい。
そのフロアの隅にある研修のデスクへ行きPCが配備された。
研修のデスクには先月から入社した人が3人いてこの人達とAさんと自分の5人で研修をしていくらしい。
よしこれから頑張って早く一人前になってやろう。
なにせスタートはみんな一緒だから大丈夫なはずだ!
このときはそう思っていた...